皆様は黒糖焼酎と聞いて何を思い浮かべますか?
甘い焼酎なのかな?と思う方も多いと思います。
今回は黒糖焼酎をご紹介していきます。
【黒糖焼酎の歴史】
黒糖焼酎の歴史を辿ると、誕生のきっかけは「米不足」だとされています。
もともと奄美群島では泡盛の製造が盛んに行われていました。
しかし、戦争の影響によって米不足に陥り、泡盛の製造が難しくなってしまったのです。
そこで、不足した米の代わりに黒糖を原料とした黒糖酒の製造が始まったとされています。
こうした工夫によって誕生した黒糖酒に、「税率」という大きな壁が立ちはだかります。
奄美群島が日本に返還された当初、黒糖酒は麹を使用していませんでした。
麹を使わない場合、日本の酒税法によって「スピリッツ」として扱われることになり、高い税率をかけられてしまうのです。
戦後の経済負担が大きい奄美群島では、焼酎としての販売を希望する島民が続出しました。
このような背景から政府は麹を使用することを条件として、奄美群島限定での製造を許可したのです。
のちに黒糖焼酎は奄美群島の特産品として有名になり、多くの人に愛されるようになりました。
【黒糖焼酎の原料は?】奄美群島は豊かな自然に恵まれた土地で、サトウキビの産地として知られています。
このサトウキビからとれる純黒砂糖と、米麹をあわせて作られたものが黒糖焼酎です。
【海・太陽・奄美の島々をイメージして作られた「奄美黒糖焼酎マーク」】黒糖焼酎は、鹿児島県の奄美群島のみで製造が認められているお酒です。
また、5月の9日と10日は黒糖の語呂合わせで「奄美黒糖焼酎の日」となっています。
【黒糖焼酎の味わい】
焼酎臭さが少なく、黒糖によるほんのり甘い味わいを感じます。
やさしい味わいなので、焼酎初心者の方でも飲みやすいかもしれませんね。
焼酎の中では一番洋酒に近い味とも言われ、特にラムとは似ています。
ラムとの違いは、黒糖焼酎の方が旨味が豊かで後味にキレがあります。
※原料が黒糖なので他の焼酎より糖質を多く含んでいると勘違いされる方もいますが、
製造工程で蒸留があるため糖質は蒸発できずに焼酎へは移行できないので糖質ゼロです。